あすなろ大学では
調べ学習を「大航海ゼミナール」と言っています。

あすなろ大学は、毎週金曜日の講座を受講するほかに、「大航海」あるいは「調べ学習」と称している、あすなろ生(受講生)の自発的な学習を大事にしています。

「大航海」とは、あすなろ生自身が興味をもったり、疑問を持ったりしたことを自分(たち)自身の学習テーマとして設定し、図書館で資料を探し、インターネットをチェックし、現地に足を運び、実際に体感し、詳しい人の話を聞きながら調べを進めます。それはあたかも宝島を求めて船出する「大航海」です。

幾多の困難や冒険を経ながら最後には宝を獲得し、その成果を、あすなろ大学大学展などで発表し、自分自身の記録としてレポートにまとめ、あすなろ文庫に収納して、ひとつのテーマの活動は終了します。


大航海ゼミナールは、「調べ学習」の実践を学ぶ講座

あすなろ大学では、自分(受講生)で自由に研究テーマを決めて調査(探究)・発表する大人の「調べ学習」=自主的な学び=を学ぶ講座があります。それが大航海的学習=「大航海ゼミナール」の講座です。

この「講座」は、あすなろ大学の基軸となるもので、東地区文化センター主導の講座として、年間プログラムで約10講座あり、開講から早い時期に実施されています(6月開始から12月まで)。以下のプログラムを通じて、「調べ学習」とは何かを実践的に学びます。

◆主要なプログラム(講座)構成
▽総合講座(開講始め):大航海とはなにか? その面白さは・・・
先輩等の声、「大航海の年間スケジュール」、他
▽市立図書館との連携講座:図書館活用講座(図書館を使った調べ学習)、他
▽大航海ゼミナールについて、外部専門家等による講演
▽大航海ゼミナール・サロン:先輩たちとの交流・交換会、等
▽「調べ学習」の成果を大学展等で発表(作品)、レポート作成へ:作品づくり等の指導、先輩たちの実践例を紹介
▽大航海(調べ学習)−総括講義
(詳細は、年間プログラムを参照

「調べ学習」 は主体性を育てる

人は、生まれた時は本能で生きる動物ですが、親、等により言葉を覚え、より多くの知性を学び、社会で生きるための記憶を蓄積していきます。人間は、自意識を持ったおかげで、主体的に生きることが出来るようになりました。

その人間が主体的に生きようとする時、多くの課題(リスク等)に直面します。そのリスクを解消するためにも知識・創造力が必要で、また創造力を養うためにも、調べ学習のような、一生を支える学習方法を身につけ、主体性を持続させることが必要と云えます。
さらに、"主体的に生きる"その生き方が"楽しい事"に気づいています。

あらためて、人間が主体的に何かをしようとする時、内面が今まで学んできた知性の中を探し求め、使い始める。その時の準備として学び、知性を蓄えておく必要があるといえます。 そこに「調べ学習」の役割があるのではないでしょうか。

田辺憲治氏(元図書館の学校 理事)の話(抜粋)