生涯学習に造詣の深い研究者のお話と、公民館職員など社会教育関係者の国内外の研修会や大会での事例発表状況、そして社会教育関係団体からの取材について紹介します。




高橋一生さん
元国際基督教大学教授
当時国際基督教大学教授だった高橋一生さんが平成18年6月、あすなろ大学で「世界の生涯学習」という演題で講演されました。

国際関係に詳しいお立場で、海外の生涯学習状況を紹介されました。そして、知識が重んじられる現今の社会では、上から教えを受けるのではなく、自分たちで考え学ぶことが大事で、あすなろ大学ではそれを実践している。是非世界に発信すべきである、と話されました。

平成19年(当時国際基督教大学・国連大学客員教授)、あすなろ大学創立20周年記念誌発行に際し、「座間モデルの世界への発信」という一文を寄稿されています。
人間の一生として従来、社会と家庭に庇護される第一期、社会と家庭で活動する第二期、再び社会的弱者となる第三期という三つの期間に別けられてきたが、高齢化の進む現今では第二期と第三期の間に新第三期を新たに加えなければならない。

新第三期の人々(あすなろ生を含む)には多様な生き方が求められるが、「あすなろ大学の自主性を重んじた知の追及の共同体は、そのための素晴らしい1つのモデル」で、「おおげさではなく座間モデルは世界史的意味合いを持っている」と称賛していただきました。

さらに平成24年には、「21世紀型の成熟した社会の形成に向けて〜アクティブシニア革命〜」という講演をしていただき、これは平成24年度まとめ誌『あすなろ第15号』に掲載しています。

高齢化社会が進むに従い、現役時代を終えても終末にはまだ遠いアクティブシニアが増加するが、成熟した社会の形成に向けて彼らは大きな役割を担っている、という話の中で、現役時代の行動基準は「やらなくてはいけない」だが、アクティブシニアの行動基準は「楽しいかどうか」で良い。環境としては「選択肢がたくさんあること」と、個人としては「自分で探して自分で選んで自分でイニシアティブを取る」ことが大事だ、説かれています。




澤野由紀子さん
聖心女子大学教授
安藤社会教育指導員との縁で聖心女子大学教授・澤野由紀子さんに、平成26年度の中間発表会の基調講演として、「世界の生涯学習とあすなろ大学」と題する講演をしていただきました。
その要約は平成21年度まとめ誌『あすなろ第17号』に掲載しています。

この基調講演で同教授は、第4回欧州高齢者教育・学習ネットワーク国際会議(平成25年、於リトアニア)で、日本の高齢者の生涯学習事例のひとつとしてあすなろ大学を、「自分でテーマを決めて取り組んでいる学び」の場として紹介したところ、会議の参加者はため息をついてびっくりしていたとのこと。スライドを使った発表など知的レベルの高さに驚かれ、あすなろ文庫、市民への発信、世代間交流への参加、仲間作り、修学旅行など多彩な活動にも感心されました、と報告がありました。





○ 平成24年度神奈川県生涯学習指導者研修「社会教育担当者コース」
高齢者の学習支援の事例発表として、安藤社会教育指導員と佐々木邦彦(当時事務局長)とが出席し、あすなろ大学とあすなろ会の活動を紹介しました。その時のレポートは、平成24年度まとめ誌『あすなろ第15号』に掲載されています。

○ 神奈川県生涯学習指導者研修「公民館担当者コース」≪実践編≫
平成27年7月に開催された同研修で、安藤社会教育指導員が事例発表としてあすなろ大学を紹介し、当時あすなろ会会長の田中定三が受講生の会「あすなろ会」を紹介しました。その報告は、平成27年度まとめ誌『あすなろ第18号』に掲載しています。

○ 第38回全国公民館研究集会神奈川大会
平成28年8月に、「今、なぜ公民館が必要とされているのか?〜公民館の存在意義を問う〜」をテーマとして神奈川県で開催されました。その第9分科会「シニアが輝く公民館」で、安藤社会教育指導員があすなろ大学を事例として発表しています。
平成28年度まとめ誌『あすなろ第19号』に「全国公民館研究集会神奈川大会報告」を掲載。また「全国公民館研究集会神奈川大会記録集」をあすなろ文庫に収蔵しています。

○ 社会教育の専門サイト「"得る"Cafe」の取材
このウェブサイトは、一般財団法人日本青年館が発行する雑誌『社会教育』と連携した社会教育のポータルサイトです。
このサイトの管理者でライターのいとう啓子さんが、平成28年度の大学展「大学展2017」を訪れ、「どの展示も学生たちの力の入れ様がうかがえる内容で、まさに"大学祭"。学びを楽しんでいることが伝わって来た」と、その時の様子を同サイトに紹介しています。
http://social-edus.net/201702asunaro/

いとう啓子さんは平成29年4月、改めて佐々木あすなろ会会長をインタビューしました。その様子が同サイトに掲載され、あすなろ大学とあすなろ会の活動と雰囲気を伝えています。

http://social-edus.net/201704intersasaki/
その他同誌の対談や記事投稿に、安藤社会教育指導員がかかわっています。